積水ハウスから55億円詐取、「中心」被告に懲役12年

 他人の土地の所有者になりすましたグループが積水ハウスから売却代金約55億円をだまし取ったとされる事件で、詐欺罪などに問われた内田マイク被告(66)に対し、東京地裁は17日、懲役12年(求刑懲役15年)の判決を言い渡した。石田寿一裁判長は「組織性の高い悪質な犯行で、生じた結果は重大」と述べた。

 弁護側は「なりすましを知らず、犯行に関与していた自覚はない」と無罪を主張していたが、判決は、内田被告から指示を受けて行動したという共犯者らの証言があると指摘。内田被告は「上位グループの中心的な立場」にあり、「利益を得るために極めて重要な役割を果たした」と認めた。

 判決によると、内田被告は東京都品川区の旅館跡地(約2千平方メートル)を所有する女性(故人)の不動産情報を手に入れ、複数の人物と犯行を計画。2017年4~6月、偽造パスポートを持ったなりすまし役の女性に積水ハウス側と交渉させ、土地と建物3棟の売却代金をだまし取った。

 内田被告は今年2月と3月、渋谷区の別の土地をめぐる詐欺などの疑いで、警視庁に再逮捕されている。(阿部峻介)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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