人口減少や高齢化などで利用されていない土地が増えている問題に対応するため、政府・与党は空き地などを売った場合の税負担を軽くする方針を固めた。比較的低い価格の土地を対象に、売却による所得の最大100万円分を控除できる制度を新設する方向で調整している。手放す際のコストの高さから売るに売れない「負動産」となっている不動産の流通を促す。
低利用地を対象にした、税金の負担を軽くする本格的な税制は初めてとなる。12月にまとめる来年度の税制改正大綱に盛り込む方針だ。
土地を売却する際には、売却額から取得時の価格などを除いた「譲渡所得」について、所得税と住民税が計20%かかる(長期所有の場合)。検討中の案では、この譲渡所得を最大で100万円まで控除できるようにする。所有期間が5年を超え、売却額が数百万円と、比較的低い価格の土地が対象となる見通しだ。家ごと売った場合も対象に含む方向だ。
今後、与党税制調査会などで利用されていない土地の定義や、対象となる売却額の上限など、優遇の条件をさらに詰める。
国土交通省の2013年の土地…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル