空襲被害者救済法「来年成立目指す」 被害者団体が総会

 戦時中の空襲被害者らを救済する法案の成立を求めてきた全国空襲被害者連絡協議会(全国空襲連)の総会が7日、東京都墨田区であった。「来年の通常国会での法案成立を目指す」という活動方針を採択した。

 軍人や軍属らには恩給などで総額60兆円以上が支払われているが、民間人の空襲被害者には補償がない。法案は、心身に障害が残った存命の被害者に1人50万円を給付する内容。超党派の国会議員連盟がまとめた。与党内で意見が一致せず、国会提出は見送りが続いている。

 全国空襲連は議連を通じて法案成立を働きかけてきたが、議連会長の北村誠吾・元地方創生担当相が5月に急逝。後任会長は未定のままだ。議連の柿沢未途事務局長は「新会長を選び、働きかけを強めたい」とした。

 黒岩哲彦運営委員長は「高齢化で各地の活動が立ちゆかなくなっている」と危機感を述べた。

 総会では、昨年亡くなった共同代表で、東京大空襲の悲惨さを訴え続けた作家の早乙女勝元さんの後任として、歴史学者の吉田裕・一橋大名誉教授が選出された。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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