「空飛ぶクルマ」の実用化をめざす動きが加速している。大阪では2025年の大阪・関西万博の移動手段としての活用も見据え、実証実験などが本格化する。一方で、安全性の確保や住民理解を得ることなど課題も少なくない。(箱谷真司)
長さ4メートル、幅4メートル、高さ2メートル。8個のプロペラとスポーツカーのような座席、ヘリコプターのようなスキッド(ソリ)。空飛ぶクルマの1人乗り試験機だ。
7月中旬、東京都内の東京スカイツリー関連施設で開かれた「Society5.0科学博」に展示され、多くの来場者が足を止めた。開発したベンチャー企業のスカイドライブ(東京)の福沢知浩CEO(最高経営責任者)は「空は渋滞が起きず、移動の悩みをなくせる」。
空飛ぶクルマに明確な定義はないが、国土交通省によると「電動」「自動(操縦)」「垂直離着陸」を兼ね備え、空を移動できる機体を想定している。同社によると世界中で約400社が開発にしのぎを削る。2040年の市場規模が150兆円を超えるとの試算もあり、新たな事業分野としての期待が高いためだ。
有人飛行成功は世界でわずか10社
ただ、有人飛行に成功したの…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル