国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(熊本県合志市)の園内を見学できる仮想現実(VR)の映像を、入所者自治会が主体となって作製した。園での暮らしを体感することでハンセン病の隔離の歴史に関心をもち、施設を今後どのように活用するか考えるきっかけにしてもらいたいとの思いを込めた。15日からインターネットで公開する。
菊池恵楓園は、かつて癩(らい)病と呼ばれたハンセン病の患者を隔離する施設「九州癩(らい)療養所」として1909年に開設された。薬で完治するようになっても強制隔離は96年まで続き、患者や家族らへの差別や偏見を生んだ。
VRでは、入所者たちが逃走しないように設置されたコンクリートの「隔離の壁」や、亡くなった人を園内で荼毘(だび)に付した火葬場の跡、納骨堂の内部など、隔離の日々を示す象徴的な場所を見ることができ、実際に園内を歩いているような感覚になる。
昨春リニューアルした資料館…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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