長野県中野市で25日夕に発生した立てこもり事件で、県警は26日午前、現場で身柄を確保した30代の男について、死亡した4人のうち、県警の男性巡査部長(61)に対する殺人容疑で逮捕状を請求した。捜査関係者への取材でわかった。
一連の事件では、このほかにも警察官1人を含む男女3人が死亡しており、県警は男がいずれにも関与した疑いがあるとみて、経緯を詳しく聴いている。県警は、男は青木正道・同市議会議長の息子とみている。
県警によると、25日午後4時25分ごろ、「男が女性を刺した」との110番通報があった。駆けつけた警察官に向けて男が銃を発砲し、近くにある青木氏の自宅に立てこもった。現場からは同8時半過ぎに青木氏の妻が屋内から逃げ出し、その後、別の女性も逃げて警察官に保護された。
県警の捜査員らがこの民家周辺で警戒していたところ、26日午前4時半過ぎに自ら民家の外に出てきた男を確保。中野署に身柄を移し、事情を聴いていた。
この事件では、同市内の村上幸枝さん(66)のほか、いずれも中野署地域課の玉井良樹警部補(46)と池内卓夫巡査部長(61)が死亡。男が立てこもっていた民家近くの屋外でも高齢女性の遺体が見つかり、県警が身元の確認を進めている。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル