立憲民主党の辻元清美幹事長代行が11日、約2年7カ月ぶりに衆院予算委員会の質問に立ち、安倍晋三首相や小泉進次郎環境相ら閣僚を厳しく追及した。9月まで務めた国対委員長時代は思うような成果を上げられなかったが、久しぶりの国会質疑では水を得た魚のように政府を責め立てた。(千田恒弥)
「首相は『憲法』『憲法』と言うが、国会の正式な憲法の議論の場で議論したことはあるか」
辻元氏は予算委でこう切り出し、過去19年間で衆院憲法審査会などが261回開かれ、そのうち首相が出席したのは「たった1回だった。憲法に興味がなかったのではないか」と訴えた。
首相は「(出席回数だけで)興味がなかったという決めつけはやめてほしい」と反論したが、辻元氏の憲法に関する追及は続き、首相に「レガシー(遺産)改憲、最後の花道の思い出作りの改憲に、国民を巻き添えにするのはやめていただきたい」と求めた。
“口撃”の矛先は人気者の小泉氏にも向かった。辻元氏は「臭い物に蓋という言葉があるが、まだ軽いから蓋にはなっていない。(安倍政権の問題を隠す)消臭剤、デオドラントの役割を担わされているのではないか。政治不信の片棒をかつがせられるんじゃないか」と言い放った。
国対委員長時代の辻元氏は、与党側に予算委の開催などを十分に認めさせることができず、野党の国会対策責任者としての能力には疑問符がついていた。予算委での辻元氏の姿を見た与党幹部は「昔から政府を攻めるのは得意だからな。答える必要はないんだから、そりゃ気楽なもんだ」と話していた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース