つぶらな瞳に、ぽっちゃり顔の小型のカンガルー・クオッカ。時折、口元が笑っているように見えることから「世界一幸せな動物」とも呼ばれている。現在、生息地のオーストラリア以外では世界で唯一、見ることができる埼玉県こども動物自然公園(東松山市)の協力で、飼育展示場に360度カメラを設置した。
クオッカはオーストラリア南西部やロットネスト島などの森林や湿地に主に生息する。体長40~50センチ、体重約2~4キロで、低い草木や堅い木の実などを食べる。あごの筋肉が発達し、口角がキュッと上がっており、下からみると笑っているような表情がSNSで話題になった。
今年3月、開園40周年を記念し、オーストラリアのフェザーデール野生生物園からクオッカのオスとメス各2頭が贈られた。新型コロナの影響で7月からの公開になったが、待望の赤ちゃんが2頭産まれ、土日祝日は平均約1千人の来園者が訪れるという人気ぶりだ。
同園では現在、6頭のクオッカが飼育されている。公開時間は平日2時間、土日祝日は3時間。クオッカは飼育展示場を走り回ったり、えさをボリボリ食べたり、じゃれ合ったり。その愛らしい様子を撮影しようと、スマホを片手に来園者も移動する。中には一眼レフに望遠レンズを手にしたカメラマンも。お目当てのシーンは、笑っているように見える表情だが、意外に難しい。取材では360度カメラを飼育展示場に埋めて撮影させてもらった。果たして、笑っているような映像が撮れているのかは見てのお楽しみだ。
クオッカの担当飼育係・寺内あ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル