関西のオタク文化の中心地として知られる大阪・日本橋で今年、メイド喫茶などのコンセプトカフェ(コンカフェ)でつくる業界団体が立ち上がった。東京・秋葉原、名古屋・大須に続き、全国で3例目という。背景には店舗の急増と、それに伴う悪質な雇用形態や客引きの存在がある。コンカフェを健全な「文化」として発信するため、経営者らが知恵を絞る。
「お帰りなさいませ」
メイド喫茶やアニメグッズ店が立ち並ぶ、日本橋「オタロード」の南側、一軒のメイド喫茶に入ると、水色のメイド服を着た20代の女性が出迎えてくれた。店内には、同じ服装の従業員が並び、常連客と談笑しながら飲み物を提供する。
最低賃金下回る環境で客引き
この女性がコンカフェで働くのは2店目だ。前の店を辞めた理由は、低すぎる賃金。「5~6時間働いても、2千~3千円しか稼げなかったんです」と言う。
もともとオタロードのアニメグッズ店をよく訪れていた女性は、ビラを配る女性のメイド服に憧れ、今年3月、ネット上で見つけたコンカフェの面接に応募。求人広告には、時給1千円強の基本給に加え、連れてきた客の支払額に応じた歩合給があると書かれていた。
だが、面接に訪れた店で、経…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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