第2回日本水中フォトコンテスト、34点の受賞作決まる

 第2回日本水中フォトコンテスト(同実行委員会主催)が昨年に続いて開催された。受賞作の発表・表彰式が6日、東京・池袋サンシャインシティで開かれているマリンダイビングフェア2024の会場であった。国内外の434人から1317点の応募があり、写真家の中村征夫氏や高砂淳二氏、阿部秀樹氏ら6人の審査員による審査の結果、34点の受賞作が決まった。最高賞のグランプリは該当作無し。準グランプリに2作品、審査員賞に6作品が選ばれた。

 準グランプリの「トタン屋根に暮らす~海藻の森が育む命~」(斎藤利奈さん=大阪府)は、海底に沈むトタン板の下にゴンズイが群れる。トタンは海藻やイソギンチャクに覆われ、後方には海藻の森がうっそうと茂る。人工物と天然とのギャップが印象的な作品になっている。

 もう1点の準グランプリ「ロープと魚」(チョン・ミンソクさん=韓国)は、暗黒の夜の海を背景に1本のロープにハギが50匹ほどぶら下がる。流されないようにロープをくわえ同じ方向を向いて眠っている小魚の姿が、アクセサリーの飾りのようにも見え不思議な世界を醸し出している。

 グランプリに贈られる賞金50万円は次回に繰り越し、第3回コンテストのグランプリ賞金は100万円に倍増される。

 コンテストはインターネットとの競合などで定期刊行するダイビング専門誌が皆無になる中、愛好家に腕試しの場を提供し、水中世界の魅力を多くの人に発信してもらおうと昨年創設された。今回の受賞作は、2008年まで発行されていた「ダイビングワールド」誌の名を冠して今月8日に創刊する「ダイビングワールドマガジン」に掲載される。

 他の受賞作は以下の通り。

 【中村征夫賞】「Oops no Sardines here」山口勝憲さん

 【高砂淳二賞】「ウキウキな黄昏(たそがれ)」今井寛治さん

 【阿部秀樹賞】「コブダイの喧嘩(けんか)」小出博之さん

 【中村卓哉賞】「生きるということ」森田康平さん

 【むらいさち賞】「あかねぞらに浮上」藤川智之さん

 【上出俊作賞】「ザトウクジラの舞踏会」高橋優花さん

 【優秀賞】「spectrum」大谷翔さん、「エビすがお」古菅正道さん、「元気玉」駒井那津樹さん、「希望の卵塊」野﨑武志さん、「遥(はる)か、彼方(かなた)。」野山昌俊さん、「輪廻(りんね)」山内創さん

 【入選】「おたまの行進」井伊知子さん、「ねぇ、ここだよ」大塚萌木さん、「Storm」奥島玲人さん、「宴」小倉直子さん、「襲撃」神出美保子さん、「テールアップ」河田啓奨さん、「落陽」熊谷翔太さん、「旅立つ命たち」小谷明日香さん、「地球侵略!」衣香織さん、「シューティング」近藤政昭さん、「流れる花粉」酒井郁子さん、「緑の雲海はごちそう/A sea of green clouds is a feast」杉本靖成さん、「海面鏡」高橋真弓さん、「STORM」田中颯太さん、「宴」土屋瞳さん、「海にそびえる大きな樹」永井豪さん、「海の天使、舞い降りる」西原憲一さん、「覗(のぞ)いたその先に」速水叶女さん、「トーテムポール」安田真人さん、「はい、ポーズ」油井一喜さん(恒成利幸)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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