ヒマラヤに生息するチョウのコレクションが大阪府箕面市の箕面公園昆虫館に寄贈され、貴重な標本の数々を紹介する企画展が同館で開かれている。寄贈した神戸市出身で東京都在住の神山義明さん(76)=写真=にとって同館は「昆虫少年だったころの思い出の場所」とのことで、展示品として役立ててほしいとしている。9月16日まで。
中学校で生物部に入り、「虫に目覚めた」という神山さん。当時は毎週のように箕面公園や箕面大滝周辺を訪れて虫捕りに熱中し、同館に立ち寄るのが楽しみだったと振り返る。
以来、チョウなどの採集を続け、コレクションを充実させてきたが、年齢を重ねるうちに、適正に保管され多くの人たちに見てもらえる博物館への寄贈を考えるようになった。「せっかくならば、少年時代の思い出がつまった場所を寄贈先に」と同館に打診。中峰空(ひろし)館長らが神山さんの思いを受け入れ、特別展も企画した。
展示されているのは、神山さんが昭和45年と48年に行った2回のヒマラヤ登山の際に採集した標本。氷河期を生き延びてきたとされる「ヒマラヤウスバ」など58種177点で、これまで50年近く自宅で保管してきた。
中峰館長は「ヒマラヤは高低差が大きいため、北方系、南方系の両方が生息しているのがよく分かる」とコレクションが持つ学術的な価値を強調。神山さんも「ぜひ多くの人に見てほしい」と力を込める。
会場には、コレクションだけでなく風景写真なども展示し、ヒマラヤの自然を紹介している。午前10時~午後5時。高校生以上270円。火曜休館だが、8月末までは無休。問い合わせは同館(072・721・7967)。
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
Leave a Comment