福島県郡山(こおりやま)市の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」が爆発し、1人が死亡、19人が負傷した事故で、店内のガス管の一部が腐食していたことが、関係者への取材で分かった。県警は腐食部分からガスが漏れ、爆発につながった可能性があるとみて、設備の管理状況などを詳しく調べている。
関係者によると、腐食が見つかったのは、店外にある6本のガスボンベから厨房(ちゅうぼう)内の床の上を通って、ガスコンロと炊飯器、給湯器につながる金属製のガス管。県によると、このガス管は同店が2006年に開店して以降、次の年から4年に一度の法定点検を受け、委託を受けた協同組合による直近の19年12月の点検でも異常はなかったという。
ただ、県警と消防による現場検証では、経年劣化による腐食が一部で見つかったという。店外のガスボンベは4月15日に満タンにされ、店は同24日から新型コロナウイルスの影響で休業。現場から回収したメーターの分析から、5、6月のガスの使用量はほぼゼロだったが、改装工事が始まった7月に大幅に増えていたという。
また、ガスボンベには1時間に一定の量のガスが漏れた場合、ガスを自動で止める安全装置がついているが、事故当時に作動していなかったことも判明。県警は装置が検知できない少量のガス漏れが長時間続いたか、装置自体が故障していた可能性があるとみて、専門家に依頼し、回収した装置の分析を進めている。
爆発は7月30日午前9時前に発生。改装工事のために店内に入った現場責任者の男性(50)が死亡し、近くの会社や住宅にいた19人が重軽傷を負った。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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