築地市場の元職員、移住して花農家に 師匠は「浪江ブランド」請負人

 福島県浜通り地方の水平線から太陽が昇るころ、浪江町の花農家、渡瀬正教(まさのり、54)と妻恵美(めぐみ、49)はビニールハウスで作業を始める。日没後にハウスにいるのもざらにある。

 1年間の研修を終え、昨年4月に独立した。それ以降、無休だ。「生きているものが相手だから」(恵美)、「花と向き合う生活に慣れただけ」(正教)。

 平然と話す2人だが、師匠の花農家、川村博(67)に言わせると「こっちに来て人間ががらっと変わった。特に旦那。あいさつもろくにできず、どうなるかと思った」と話す。

 浜通りに来る前、正教は東京魚市場卸協同組合の冷蔵庫部門の職員だった。だが、東京・築地市場の豊洲移転(2018年)で、同部門の閉鎖が決まる。正教ら十数人が転職を余儀なくされた。

 神奈川県鎌倉市に住んでいた。職場がなくなるのを機に地方への移住を考えた。

こたえた冬の寒さ「さすがに駄目かと」

 長野や静岡などを見学するな…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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