「平成」を駆け抜け、「令和」のいまも映画やドラマ、舞台で活躍し続ける俳優の篠原涼子さん。「昭和」の面影を残すふるさとへの愛をたっぷり語ってくれた。
しのはら・りょうこ 1973年生まれ。群馬県桐生市出身。事務所のオーディションに合格し、90年に芸能界デビュー。映画やドラマ、舞台で活躍。代表作に「アンフェア」「ハケンの品格」「人魚の眠る家」など。夫は俳優の市村正親さん。2児の母。
生まれ育った群馬・桐生を離れ、芸能界にデビューしてから30年。今も毎年1、2回は故郷に帰る。
「幼い頃からある街並みや自然が、変わらないまま残っているのがいい」。帰省のたびに澄んだ空気が体内を巡り、心が清められる感じがする。建物が低く青い空は大きい。夜になれば満天の星……。「初心に返れるというか。桐生に帰らなければ得られない感覚がある」
思い出に浮かぶのは、自然の風景。渡良瀬川の周辺で友達と走り回り、かくれんぼをした。小学校の授業の一環だった「目の体操」では、いつも茶臼山を見ていた。元気を出したい時や寂しい時は星空を眺め、自分を励ました。
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2013年、桐生市の観光大使を無償で引き受けた。翌年以降ほぼ毎年、市の成人式のビデオレターでメッセージを届けている。市の観光パンフレットの表紙などにも登場する。
とりわけ反響が大きかったのは、15年に配布された市の観光ポスターだ。ファッション誌の表紙のようなデザイン。市内の店舗や施設などに配ったが、全国ニュースで報じられると市に問い合わせが殺到。200枚限定で希望者を募った。
「少しはふるさとに貢献できたのかなって。地元の街を歩くと、今も薬局とかいろんなお店にたくさん貼ってもらってて。『ここにも私がいる!』って恥ずかしくなっちゃいますね」
観光大使就任は、亡き父の願い…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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