米ではドミノ・ピザが「クーポンが読み取れない」で敗訴。ウェブやアプリは障害者が利用しやすいか(BUSINESS INSIDER JAPAN)

ウェブやアプリの情報やサービスは、誰でも利用できる仕様になっているだろうか。

ウェブやアプリなどへのアクセスのしやすさ、製品やサービスの利用のしやすさはウェブアクセシビリティと呼ばれ、身体的条件や年齢、利用環境にかかわらず利用できることを意味する。

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全盲でスクリーンリーダーソフトウェア(PCやスマートフォンに搭載されている読み上げ機能)を利用している人にも、ロービジョン(弱視)で画面拡大機能を利用している人にも、聴覚障害で音声が聞こえない人にも、手が不自由でマウスが使えない人にも、LD(学習障害)により文字を認識しづらい人も、健常な人と同じように、誰かの力を借りる必要なく一人でアクセスできるように、ということだ。

視覚障害者はピザを安く買えない?

アメリカでは視覚障害の男性がピザチェーンのドミノ・ピザに対し、ウェブやアプリのアクセシビリティが不十分でメニューを注文できなかったことがADA法(障害を持つアメリカ人法)に違反すると訴えた裁判で、2019年10月、男性が勝訴し、多くの米メディアで報じられた。

報道によると、視覚障害のあるギレルモ・ローブレスさんは、PCを使う時にはスクリーンリーダーを利用しているという。ピザと言えばアメリカでは日常的な食べ物。しかし、ドミノ・ピザのウェブやアプリで発行されているクーポンがスクリーンリーダーに対応しておらず、ローブレスさんが何度試みても結局使えなかった。

ローブレスさんは、ドミノ・ピザが視覚障害者にネットで安く注文できるような対応を取らなかったとして、2016年9月に提訴。2019年6月には最高裁に上告した。

米最高裁は10月7日、ローブレスさんの主張を認め、ドミノ・ピザのウェブやアプリは視覚障害者がアクセスできるように改善する必要があると判断した。

ADA法には障害を理由とした差別禁止、設備のアクセシビリティ改善、合理的配慮などが定められている。近年はIT化の流れにより、インターネットのアクセシビリティへの対応も求められるようになっている。


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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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