米大統領選の開票があった4日、西南学院大(福岡市早良区)で、学生と在福岡米国領事館による模擬投票があった。イベント中に実際の選挙の結果は決まらなかったが、福岡での勝敗の行方はいかに――。
模擬投票は米国を架空の四つの州に分け、各州で1票でも多く取った候補者が選挙人を獲得できる「勝者総取り」方式で進めた。
投票を前に、ジョン・テイラー首席領事が米国の選挙制度の仕組みを英語で解説。前回の大統領選の結果や各州の人口を図で表したスライドを使って、各州の動向も触れた。学生から「民主党と共和党の違いは?」と問われると、「民主党は『大きく活発的な政府』をよいとしているが、共和党はそうではない。政府の役割をどう考えるかが異なる」と返した。
その後、各州の有権者に扮した学生は、候補者の名前が書かれた用紙を次々と投票。集計中は米テレビ局やネットの速報で実際の情勢を見守った。
そして開票の結果は――。四つの州で民主党のバイデン氏が多数を占め、計38人の選挙人を全員獲得する圧勝となった。一方、得票数はバイデン氏が35票、トランプ氏が14票だった。
国際文化学部2年で米国の宗教観や政治などに興味があるという清原真里さん(19)は「伝統的な教育、家族観を尊重している」との理由からトランプ氏に票を入れた。模擬投票を体験したことについては「世界的な影響力を持つ米国を深く知るために参加したが、かえって自国の政治にも関心を持つきっかけになった」と話した。(横川結香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル