在日米陸軍キャンプ座間(神奈川県座間市、相模原市)内のゴルフ場近くに住む相模原市民から今年度、自宅敷地でゴルフボールが見つかったとの通報を、同市が3回受けたことを踏まえ、市民団体「キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会」が27日、ゴルフ場周辺を現状調査した。ボールはいずれもゴルフ場からの飛び出しとみられ、市民団体は問題視している。
キャンプ座間のゴルフ場は相模原市域にある。同市によると、今年度は昨年9月13日と11月29日、今月20日の計3回、市民がボールを計3個発見。通報を受けた同市と防衛省南関東防衛局の職員が確認、回収した。うち1個はゴルフ場で見失ったボールと米側から申告があったという。
この日は、フェンス越しに米軍側が設置した防球ネットと、一部に穴が開いた箇所、修繕跡などを確認した。好天を受け、多くのプレーヤーがゴルフをしている状況も見て回った。
市によると、年度内の通報回数が3回に達したのは、記録が残る2012年度以降で最多。過去に周辺住宅などで多くのボールが見つかっており、ゴルフ場周辺で子どもにボールが当たったこともあるという。
米軍側は10年度、一部の防球ネットの高さを40メートルに上げたほか、民家に近いホールで使うクラブの種類を限定、ボールを打つ方向も変えた。ボールを見失ったプレーヤーに届け出を義務化しているという。
「歓迎しない会」共同代表の金子豊貴男・相模原市議は「住民は周辺でゴルフをしておらず、ゴルフ場からの飛び出しは明らか。ゴルフ場で早朝行う芝刈り機の騒音や、除草剤散布も苦情が出ている。まずはゴルフ場の早期返還を要求し続けたい」と話した。(岩堀滋)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル