米軍機の騒音、懸念抱える馬毛島で自衛隊機がデモ飛行

 鹿児島県西之表市の無人島、馬毛島への米軍訓練移転を計画する防衛省は16日、訓練が周辺に及ぼす騒音を計測するためのデモ飛行を現地で行った。塩田康一知事も視察したが、地元には騒音への懸念が根強く、自衛隊機を使うなど「実態」と異なる手法を疑問視する声も上がった。

 移転が計画されるのは、硫黄島東京都)で実施されてきた米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)。年に10~20日、日中から午前3時ごろまでの訓練が想定されている。自衛隊基地の建設計画もある。

 硫黄島で15日までの予定でFCLPが行われており、デモ飛行は米軍機でなく、航空自衛隊新田原基地(宮崎県新富町)のF15戦闘機を使用した。

 午後3時半から4時半に5機、夜間訓練を想定した午後6時から7時に2機が、FCLPを行うとされる4~8ルートを周回。約10キロ離れた種子島近くを飛ぶルートもあり、西之表市街に低い音が繰り返し響いた。

 馬毛島に滑走路が整備されていないため、「タッチアンドゴー」と呼ばれる離着陸の訓練はせず、島の上空を通る際はエンジンの出力を上げた。

 デモ飛行は11、15日の予定だったが、いずれも天候不良で中止になり、予備日の16日に行われた。防衛省西之表市など種子島の市町や、屋久島町など周辺6自治体の計14地点で騒音を計測し、結果を後日公表する。

 塩田知事はこの日、島が見え…

この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

残り:570文字/全文:1151文字

2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment