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新型コロナウイルス感染拡大で、医療体制のひっ迫が続く大阪府と北海道旭川市が、自衛隊による看護師の派遣を要請しました。感染症学が専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授に話を聞きました。 (Q.自衛隊による看護師派遣の要請について、どう見ていますか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「自衛隊にこれだけ派遣を要請するというのは、それだけ医療現場の人手不足が深刻にな状況になっていることは間違いないと思います」 医療体制がひっ迫しているなかで、亡くなられる人が急増しています。先月下旬から急激していて、今月1日は41人、4日は45人の死者が一日で確認されました。
(Q.死者数は今後はどうなると見ていますか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「感染者数はそう簡単には減らないと思いますので、この状況で続くならば、当然、重症患者も多いですし、さらに死者数も増えていく可能性は十分あると思います」 東京都で11月以降に確認された死者56人について、年代別だと80代が最も多く19人でした。基礎疾患があったのは52人で、そのなかでも糖尿病が8人、腎臓疾患が7人と目立っています。
(Q.糖尿病や腎臓疾患の患者の死者が多いのはなぜでしょうか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「糖尿病や腎臓病の患者というのは、新型コロナウイルス感染症が重症化するリスクが高いということは前から言われています。日本では糖尿病や慢性腎臓病の患者がかなり多いので、数に反映されているんだと思います。こういった疾患がある人は免疫機能も落ちていますので、感染症に対する抵抗性が弱いということも重なって、亡くなる人の基礎疾患に関わっている部分が大きいんだと思います」 (Q.高齢者施設では厳しい感染対策が続けられていると思いますが、それでもクラスターが起きてしまうのはなぜでしょうか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「高齢者施設は、病院と比べると感染対策上は弱い立場です。入所者にマスクをしてと言っても、高齢者はなかなかしづらいということもあります。施設の方々も本当に一生懸命やっていますが、マスクやガウンなどの装備が豊富にある訳ではありません。色んなサービスを受けるためには、場合によっては外から入ってくる人が持ち込む可能性もあります。また、発熱者がいても簡単に検査が受けられなかったという実情もあります。クラスターが発覚するのが遅れて、気付いたら多かったということもあると思います」 東京都では5日、過去最多の584人の感染が確認されました。感染者数のグラフを見ると、春の第1波も、夏の第2波も、飲食店に対する営業時間の短縮要請の後、減少に向かいました。
(Q.先月28日に時短要請が出されましたが、今後、どうなると予想していますか?)
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:「確かにグラフを見ると、時短要請が感染者数を減らしたかのように見えますが、恐らくたまたま重なっているだけで、本当に効果があるのは人と人の接触がどれだけ減らせるかです。ですので、人出が減るということが感染者数を減らすことにつながりますが、今、街中の人出はそれほど減っていません。感染者の増加傾向は少し鈍ってきていると思いますので、今後は若干鈍りながらやや増えていくか、いい方向でたどったとしても、しばらくは高止まりのまま平行線という可能性もあり得えます」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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