約束を守れなかった少年のために 今も活動する74歳保護司の心残り

 保護司の高齢化が進んでいる。千葉保護観察所によると、県内では保護司法が定める定数1418人に対し、1日時点で1290人。充足率は90・9%だった。70歳以上は全体の38・9%の503人で、平均年齢は65・5歳。持続的な担い手の確保が急務になっている。

 法務省によると、全国の保護司の数は2004年の4万9389人をピークに減少し、21年には4万6358人。その後、特例で再任を認めるようになり、23年は4万6956人に増えた。一方、平均年齢は約20年間で2歳以上高まり、65・6歳だった。

 保護司は刑務所を出た人たちに寄り添い、地域で立ち直りを支える。法務省は有識者検討会を設置し、制度のあり方を見直す議論を始めている。特例で再任が認められても大量の退任が見込まれるため、年齢制限の緩和や待遇の見直し、公募制の導入などを検討している。

万引きを繰り返す少年

 「新しいことを知る楽しさがある」。現役で活動する船橋地区保護司会の戸松篤司会長(73)は約20年の活動をそう振り返る。

 5年以上前、万引きで捕まった15歳の少年を担当した。少年は高校を中退後、アルバイトを転々としていた。月2回、戸松さんの自宅で面談し、仕事や休日の過ごし方などを話し合った。

 2年ほど過ぎて迎えた正月…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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