紅麹で回収、福祉施設で手作りのサブレまで 「非常に残念」と落胆

 小林製薬が販売した紅麴原料を使ったサプリメントで健康被害が報告されている問題の影響は、食品を専門にあつかう企業以外にも広がっている。障害者による手づくりのお菓子も自主回収する事態が起きている。

 京都市は、市の委託で運営している「はあと・フレンズ・ストア」(京都市中京区)など計7店舗で販売したサブレに、着色料として小林製薬の紅麴が使われていたと5日に発表した。健康被害が生じたものとは異なる品番を使用したというが、予防措置として自主回収するという。

 製造元の障害者福祉施設「西寺育成苑」(南区)によると、このサブレは、知的障害のある11人の利用者が焼き上げたものだ。利用者が接客・販売を担当することもある。季節ごとに異なるデザインで販売し、昨年度は1袋300円で計73袋を売り上げたという。

 同施設では部品の組み立て作業なども請け負っているが、サブレの製造・販売は直接購入客と接する機会が多く、特に「喜び、充実感を感じやすい仕事」だという。

 施設利用者が動揺する可能性があるため、自主回収を伝えることは控えているという。施設管理者の男性は「せっかく利用者さんが頑張ってつくったものを販売することができない事態になってしまい、非常に残念」と話した。(武井風花)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment