誰が紙飛行機を一番長く飛ばしていられるか――。滞空時間のギネス世界記録を持っているのは日本人だとご存じですか。そんな先輩の記録を追いながら、折り紙飛行機の全国大会を2連覇している高校生がいます。一見シンプルそうな「競技」の魅力とは? 飛ばし方のヒントとともに聞いてきました。
折り紙飛行機で認められているのは、1枚の紙を折ることだけ。切ったり、貼ったり、テープを使うことも禁止……というのがルールだ。手で投げて、着地するまでの滞空時間を競い合う。
広めている折り紙ヒコーキ協会は、2003年から全国大会を開催。昨年度の「JAL折り紙ヒコーキ全国大会」には、各地の予選会に子どもから大人まで約2900人が参加した。
その大会を2連覇中なのが、石川県の高校2年、岡田拓巳さん(16)だ。幼い頃から大の飛行機好き。2歳からあちこちの空港を訪ねていた際、イベントで紙飛行機と出会い、魅力にとりつかれた。
「自分で作って、不具合があったら直して。調整しながら完成させていくのが楽しかった。幼稚園でみんながお遊戯をしている最中も教室を抜け出して、ずっと紙ヒコーキを飛ばしてました」
小学生になると、自分で様々なタイプを改良。「学校に行くと、体育館の天井などあちこちに、この子が投げて取れなくなった紙ヒコーキが刺さってました」と母史子(ちかこ)さん(50)は笑って振り返る。
大会に出るため、全国各地を飛び回った。次第に上位入賞が定位置に。当初6秒ほどだった記録は、今19秒53まで伸びた。
決め手は、投げ方と折り方。両…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル