北海道南部の厚沢部町にやって来た福島県の子どもたちは、里山を駆け、原っぱで寝っ転がって大はしゃぎだった。
そんな時、男の子がぽつりとつぶやいた。「ぼく、大人になるまで生きられるのかなあ」。大人たちは、何も言葉を返せなかったという。
受け入れたのは、地元の農家など8人でつくる「だっこんび桧山の会厚沢部支部」。福島第一原発の事故で、内部被曝(ひばく)による健康不安を抱えるなか、短い期間だけでもわが子を北海道で保養させたい。そう願う親のため、東日本大震災が発生した2011年から、毎年夏に小学生を中心に招いてきた。
代表の松島美保子さん(77)…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル