5歳の船戸結愛(ゆあ)ちゃんが命を落とした東京都目黒区の児童虐待死事件で、母親の優里被告(27)が拘置所で朝日新聞の取材に応じた。優里被告は、夫から日常的に受けていた心理的暴力で、次第に自らの思考が閉ざされていった過程を詳細に物語った。証言はDVと虐待の二つの深い結びつきをうかがわせる。
今回の事件も踏まえ、国は12月に児相と配偶者暴力相談支援センターとの連携を強化するなどの方針を示した。虐待を防ぐためにもDV被害者を含む親への支援が欠かせない。
結愛ちゃんが初めて一時保護された2016年12月、結愛ちゃんは「ママもパパにたたかれている」と児相職員に伝えている。対応にあたった香川県の児相側は、DVを疑って母子の一時保護を提案したが、母親自身が暴力を否定したと説明する。
児相の所長は、夫婦の面談をへて「夫の考えに従う傾向があるように感じたが、保護する判断には至らなかった」という。そのうえで「DVは自発的に相談を希望することが前提になっている。児童虐待のように行政が介入的に支援する制度的枠組みがなく、苦慮している」とも話した。
虐待親やDV被害の回復支援に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル