倉富竜太
大分県別府市の県立南石垣支援学校で2016年に生徒が給食をのどに詰まらせ、その後死亡した事故で、再発防止を目的に設けられた事故調査委員会に遺族が提出したカルテを県が入手して裁判に提出しようとした問題をめぐり、遺族からの質問書に県が「係争中の訴訟に関わる内容で、回答は差し控える」と回答した。
亡くなったのは、高等部3年の林郁香さん(当時17)。遺族によると、回答書は県教委特別支援教育課長名で7日付。8日に郵送で届いたという。母親の香織さん(51)は「知事、教育長宛てに質問をしたのに、あまりに誠意がない回答でがくぜんとしている。訴訟を理由に逃げているとしか思えない」と語った。
林さんの両親が今年3月、遺族の同意のないまま事故調査委員会の事務局を務めた県が全て開示し提供したことに問題はないのか、など5項目について質問書を提出していた。(倉富竜太)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル