給食用「ひじきのり」から優しさ連鎖 小1のため書いた手紙が起点に

 四国在住の月見さんは3児の母だ。

 4月から小学1年生になった長女は、給食で食べた「ひじきのり」が大好物。

 プチプチした食感のひじきとトロトロののりが特徴の、ごはんのお供だ。

 給食用のジャムなどと同じで、食べきりサイズで個包装されている。

 5月ごろから、帰ってくると「給食で出たひじきのりが食べたい」と言うようになった。

 受け流していたものの、あまりに食べたい、食べたいと言うものだから、月見さんは自作してみた。

 長女の感想は「おいしいけど違う。これじゃない」。

 ネットで調べてみると、タカ食品工業(福岡県みやま市)の通販サイトに「Feひじきのり」という商品があった。

 給食用のジャムやマーガリンを作っている会社らしく、ひじきのりは10グラム入りが40個入って税込み700円だった。

 9月5日が長女の7歳の誕生日なので、サプライズプレゼントとして渡そうと、2セットを頼むことにした。

 ところが、注文したのは8月28日で、発送は一番早くて9月8日となっていた。

 間に合わないなと思いつつ、備考欄にこんなメッセージを書いた。

 「小学1年生の長女が給食でひじきのりを食べて衝撃を受けたようで、いつも食べたいと言っています。9月5日が誕生日なので、その日に間に合えば大変うれしいです」

 工場の都合もあるから無理だとわかっていたが、娘がひじきのりが大好きだということが伝われば、という思いだった。

 この一文を書いたことが、月見さんも、タカ食品工業も予想だにしなかった「優しさの連鎖」につながることになる。

 注文を受けたタカ食品工業で…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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