人気の絵本作家、ヨシタケシンスケさんの初の大規模個展「ヨシタケシンスケ展かもしれない」(朝日新聞社など主催)が22日、福岡市中央区の福岡市科学館で始まった。絵本の原画や造形作品など約400点に加え、アイデアのもとになるスケッチも展示。魅力を存分に堪能できる。
ヨシタケさんは2013年に「りんごかもしれない」で絵本作家としてデビューし、今年で10周年。20冊以上の絵本を出版し、10カ国以上で翻訳、出版もされた。かわいい絵柄ながら、時にシニカルに、時に哲学的に語りかける作品が人気を集める。
会場には、これまで描きためてきたスケッチの複製約2500枚が壁一面にずらりと並ぶ。日々思いついた空想やひらめきを手帳に書き込んだものだ。縦80ミリ、横128ミリの手のひらサイズで、「人が後ろを通ったら、すぐに手で隠せるような小ささでこっそり描く」という。将来の夢がないことがコンプレックスだったというヨシタケさんは今回の個展で、「夢がなかったけど、僕は今、何とか楽しくやっている。夢がなくても心配しなくていい、ということが子どもたちに伝われば」と話す。
この日、来場した福岡市早良…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル