来年の干支(えと)の丑(うし)や七福神、招き猫といった縁起物やサンタクロースなどの絵柄が入ったリンゴの競りが21日、青森県弘前市の弘果弘前中央青果で開かれ、場内に競り人の威勢のよい声が響いた。今年は72種284点が競りにかけられ、陸奥28個セットの「宝船」に最高値の11万円がついた。
同市下湯口でリンゴ農園を営む岩崎智里さん(51)が毎年この時期、年末年始に向けて出荷している。今年の出来について「過去最高だと思う。今年は気候がよく、風もなかったので、大きさも色づきもよかった」と満足げだった。
絵柄入りリンゴは国内外で贈答用として人気があり、最近は1セット25万円以上の最高値がつく年が続いていた。今年は控えめな値となった理由について、弘果の担当者は新型コロナウイルスの影響で景気が冷え込んだことが原因とみる。岩崎さんは「こんな状況の中で売れるのか不安だったが、高値で取引してもらって本当に感謝しています」と話した。(吉備彩日)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル