絶叫系なくても勝てる? 「変わる」テーマパークの生き残り戦略とは

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中井なつみ 金子智彦

 ジェットコースターに観覧車といった定番の乗り物が一つもないテーマパークが今年、東京の老舗遊園地「としまえん」の跡地に開業した。映画ハリー・ポッター」シリーズをテーマにした施設で、再現された映画の舞台を歩いたり撮影したりしながら楽しむのが特徴だ。いま、そんな「世界観への没入」を誘うテーマパークが広がっている。背景には、どんな変化があるのか。(中井なつみ、金子智彦)

ハリポタ新施設、にぎわい続く

 東京都練馬区の「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」。6月の開業から2カ月半たっても混み合う日が続く。

 8月31日、神奈川県平塚市から来た家族4人は、予約した午前9時半の1時間以上前に到着した。気温約30度の暑さにも、小学生の息子2人が主人公ハリー・ポッターと同じ黒いローブをまとい、ポーズを決めていた。「早く中に入りたい。昨日も映画を見て楽しみにしてきた」

 この場所には1926年に開園した「としまえん」が、2020年8月まであった。メリーゴーラウンドやジェットコースターなどのアトラクションが名物だったが、新施設はハリポタの世界観を再現した空間の鑑賞がメイン。アトラクションは一つも設置されていない。

「アトラクションなし」でも勝てる理由

 エントランスをくぐると、映…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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