押すと前後に揺れるのに、斜面から落ちない。そんな不思議な岩が高知市の山間部にある。
「ゴトゴト石」と呼ばれ、受験や選挙の験担ぎに訪れる人が後を絶たない。
市中心部から車で40分ほどの土佐山桑尾地区。車1台しか通れない道をしばらく進むと、しめ縄を巻かれた大きな岩が林の中に鎮座している。斜面の下から見上げると、巨大な岩盤の上に、ゴトゴト石が載っているのがわかる。
記者が訪れたのは昨年のクリスマス。地区の住民8人がしめ縄を作っていた。稲刈り後に取り置いていたわらで縄をない、三つ編みの要領で編み込んでいく。
新年に向け、毎年この時期に新品に交換する。半世紀ほど続く恒例行事らしいが、地区の古株もその起源は定かではないという。「しめ縄をみんなで手作りすることで、ゴトゴト石を大事にしていこうという意識を共有しているのかもな」と地区長の佐藤嘉一さん(68)。
動くが落ちない、その理由
ゴトゴト石は高さも、幅も大…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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