鹿児島県の奄美大島だけに生息する絶滅危惧種リュウキュウアユの産卵がピークを迎えている。島中部の川内川の浅瀬で卵を産む様子を4、5両日、奄美海洋生物研究会の興克樹会長(49)が撮影した。
日没前後に中流の流れの速い瀬に数百匹が集まり、複数のオスがメスを挟み込むように砂利の中に潜り込み、産卵と放精を繰り返す姿がみられる。卵から孵化(ふか)した仔魚(しぎょ)は、河口近くの海で成長し、春に遡上(そじょう)してくるという。
リュウキュウアユは本土のアユより小さめで、うろこが大きく、ずんぐりとした体形が特徴。沖縄にも生息していたが1970年代に絶滅した。興さんは「命をつなぎ、生き残っている奄美の宝。大事に守りたい」と話す。(奄美通信員・神田和明)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment