絶滅寸前の総会屋は「お守り」? 令和も続いた老舗劇場との癒着

 約40年前から「総会屋」として活動してきたとみられる男(70)が、会社法違反の疑いで愛知県警に逮捕された。事件の舞台の一つが、同名の老舗劇場を経営する「御園座」(名古屋市中区)の株主総会だった。何があったのか。

 「議事進行!」「採決!」

 細身で白髪の男が最前列に座り、時間を見計らったように叫ぶ様子を、御園座の株主の男性は覚えている。

 事件を知り、「経営陣の熱心な仕事ぶりを見てきたからこそ、反社会的な人物と縁を切っていなかったことにがっかりした」と話す。

 愛知県警は2月28日、御園座の株主総会の議事進行に協力した謝礼に観劇券2枚を受け取ったとして、三重県四日市市川島町の無職の岩間昇龍(しょうりゅう)容疑者を会社法違反の疑いで逮捕した。

 2019年6月の同社の株主総会で、議事進行を円滑に進めた見返りに、同年10月に公演予定の観劇券2枚(計4万円分)を受け取った疑いがある。

 容疑を認めているという。

 御園座の担当者は取材に「総会屋に社として要請はしていないと認識している。県警の捜査には協力していく」とコメントした。

 関係者によると、観劇券は同社の社長と担当課長が渡したという。

 ただ、県警によると、岩間容疑者が株主総会に姿を見せたのは、この年が最後だった。

総会屋は法規制で姿を消しつつあり、いまや「絶滅」寸前。それでも企業にとっては株主総会を円滑に進めるための「お守り」なのでしょうか。この容疑者は別の鉄道会社からも利益供与を受けていました。

 「接待のグレードが下がった…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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