続く停電、床に泥…大雨浸水の病院復旧急ぐ 国重文・耶馬渓橋も被害

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豊島鉄博 福井万穂

【動画】大雨で1階が浸水した田主丸中央病院=豊島鉄博撮影

 記録的な大雨に見舞われた九州北部では、一夜明けた11日も、被災した人たちが水が引いた後の泥の片付けなどに追われた。大分県では、国の重要文化財の石橋の被害も確認された。

 福岡県久留米市田主丸町の田主丸中央病院(343床)では11日朝、職員たちが1階フロアに残る泥を、ぞうきんなどで拭き取る作業を続けていた。

 九州北部は10日未明から昼前にかけて線状降水帯が発生し、付近では大規模な土石流も起きた。同病院では10日午前5時ごろ、病棟1階全体が30センチほど浸水。1階にいた約50人の入院患者全員を2階に避難させたが、その後停電し、11日朝になっても電気や下水が復旧していない。

 非常電源を使って最低限の医療行為は可能だが、クーラーなどが使えず、外来診療は休止している。人工透析の患者約80人は一時的に別の病院に転院した。現在までに体調不良者はいないという。

 同病院は患者を24時間受け入れる2次救急医療機関で、浸水した病床1階にはX線などの検査機器が置かれていた。石飛隆敏・医事課長(56)は「停電していて、機器の故障の確認すらできていない状況。診療再開のめども立っていないが、地域医療のため全力を挙げて再生に取り組む」と話した。

 同病院には朝から患者たちも…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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