新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が発令された東京で初の選挙戦の目黒区長選(19日投開票)が12日、告示された。立候補したのは5期目を目指す無所属で自民、公民が推薦する現職の青木英二氏(65)と、無所属の新人で立憲、共産、目黒・生活者ネットワークが推薦する区議の山本紘子氏(43)、日本維新の会が公認する新人で医師の田淵正文氏(61)の3氏。緊急事態宣言下の三つどもえの戦いとなる。
30年以上医療に従事する田淵氏は「汚れていて恥ずかしい」と苦笑しながら愛用の白衣姿で街頭に立った。マスク着用でマイクをタオルに包み「感染症にも取り組んできた医師として新型コロナウイルス対策を強力に推進する」と「対コロナ選挙」らしい筆頭公約を掲げた。「医師の立場から3密の状態とならないよう細心の注意をはらって選挙活動を行う」として、街宣車の上だけで演説した。
青木氏は、街頭演説や出陣式など多くの人が集まる運動を自粛。山本氏は街頭演説ではマスクを着用し、握手を避けて有権者との距離をとるなど、コロナ対策を実践した。
緊急事態宣言による投票率の低下も懸念され、区選挙管理委員会では期日前投票を積極的に呼びかける。投票所は入念な消毒、換気を繰り返し、投票用紙を手渡す職員はマスクはもちろん、医療用手袋も着用する。感染防止のため、持参した鉛筆を特例で使えるようになるなど、厳戒態勢の「対コロナ選挙」が始まった。【大上悟】
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