日本の総理大臣になりたい――。子どもの頃にそう願っていた福田真宙(まそら)さん(24)はいま、米ロサンゼルスを拠点に映画プロデューサーとして活動する。仕事の傍ら、インスタグラムを使って選択的夫婦別姓や「生理の貧困」といった問題を分かりやすく伝えるキャンペーンも展開している。福田さんが、日本のジェンダー格差に思うこととは――。
ジェンダー平等で、日本は世界水準から大きく遅れをとっています。それは、私たちの思考や日常にどのような影響をもたらしているのでしょうか。3月8日の国際女性デーに際し、記者が「いま、このテーマを、この人に」と思う相手に話を聞きました。
――「総理大臣になりたい」と思ったきっかけは。
幼い頃から人前に立ったり、仲間をまとめたりすることが得意でした。新聞を読むのも好きです。小学生の頃、米国でオバマ大統領が誕生したのをみて、「めちゃくちゃかっこいい、私もああなりたい」とあこがれた。その後、日本には大統領はいないと知って、総理大臣になると決めました。
――日本に女性総理は誕生していません。
子どもながらに「なぜ女性の総理はいないんだろう」と不思議でした。
私は「できない」と言われたら、かえって挑戦したいと思う性格。週4日労働制にしたり、一つの仕事を2人で負担して、お互いがカバーし合えたり……。自分が総理大臣になったら、こんな政治をしたいと思ったことを「政策ノート」にもまとめました。
なぜ、しずかちゃんとドラミちゃんは…
――米国では女性の政治家が近年、急増しました。どうご覧になりますか。
日本で、女性政治家の数がまったく増えていないので焦りを感じます。「女性はこう振る舞うべきだ」といった社会全体の価値観を反映した結果、女性の政治家が少ないのだと思います。
日本語を学ぶ友人と「ドラえもん」をみました。登場人物全員が警察官に扮する話で、「のび太くん、スネ夫くん、ジャイアンは外で見回りに。しずかちゃんは交番に残って、ドラミと事務をよろしくね!」というセリフがあったんです。
「みんなで警察官になったのに、なんでしずかちゃんは事務の仕事をさせられるんだろう」と疑問に思いました。
日本のジェンダー格差は、米国からどのように見えているのでしょうか。「現状を確認しよう」とインスタで始めたキャンペーンについても、詳しく聞きました。
思えば、日本で幼い頃から触…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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