総裁選公開討論会詳報(16)石破氏「東京一極集中改めるには地方任せが必要」(産経新聞)

 --地方に権限や財源を与えて任せようとだれも言っていない。東京一極集中を是正できなかった理由も含めてどう考えているか  石破氏「すいません。私の書き方が悪かったのかもしれないが、私は地方任せの国へって書いたつもりですよ。つまり国任せじゃない、地方任せというのは、そういうことなのです。責任もその地方で持ってくださいということなんです。  この国の一極集中はわざと作ったものです。明治維新以来、たった50年で世界の強国にのし上がった。敗戦以来、たった23年で、GNP(国民総生産)、当時GNPと言いました、世界第2位になった。それは政治も経済も金融も文化もメディアも全て東京に一極集中するのが効率的だったからだ。  ロンドン一極集中とか、パリ一極集中とか、ベルリン一極集中って聞いたこともない。そして大正3年に『ふるさと』っていう文部省唱歌ができた。志を果たしていつの日にか帰るのが故郷だ。東京に来て、偉い政治家になる。政治家がえらいかどうか知らない。軍人さんになる、ジャーナリストになる、経済人にになる。全てが東京一極集中にこの国はできている。  道路であり、鉄道であり、飛行機であり、情報であり、進めば進むほど、東京一極集中が進むっての、そういう国家の仕組みになっているからでしょう。それを根本的に改めるためには、地方任せが必要です。それをコロナが教えたんじゃないですか。その代わり、その責任も地方が負う。民主主義というのはそういうものだということを私は強く今回認識しています」  --菅氏も  菅氏「私も地方分権を推進してきました。やはりどうしてもつくのは財源なんですよね。そういう中で私自身は、東京から法人の地方法人税について1兆円を超える金額を、地方に国の税として移し、地方に配布もさせていただいてます。そうしたことも今までやってきてます。また、ふるさと納税についても東京からかなり批判もされている。  企業版のふるさと納税というのを、これ2年前に作らさせていただきました。故郷に寄付することによって、地方に寄付することによって、地方のことを理解をし始める。そうしたことにつながればいいなというふうに思ってます。また今、テレワーク、今度のコロナのことで、テレワーク、地方にいても、ほとんど困らないような、活動もできるということを皆さん体験した方がたくさんいらっしゃいますから。これをいい機会にそうしたテレワークというのをですね、推進をして、地方に多くの人が移転できるように、ここは応援をしていきたいというふうに思います」  --岸田氏  岸田氏「地方の活力を考えた場合に、財源とか権限、これはもちろん大事ですが、私を合わせて、国民の意識、あるいは社会の変化、これが伴っていかなければならないと思っています。今回、新型コロナウイルスとの戦いの中で、国民はリモート、テレワーク、デジタル、こうした動きの中で、東京や大都市にいなくても働くことができる。東京や大都市にいなくても、医療や教育を受けることができる。情報に接することができる。これを体験した。こういったことであったと思います。  この国民の意識の変化、これは大きなチャンスではないかと思い、そして、ぜひこのチャンスをものにしようではないか。その東京一極集中を変化させるキーは、このデジタル、最新の技術ではないか。第5世代(5G)移動通信システムをはじめとする最新のこの技術を地方にこそ真っ先に実装する。  こうしたインフラをつくることによって、リモート教育、リモート診療、さらには自動運転、あるいはドローン宅配、こうした成長のエンジンを、地方にこそ実装することによって、国民の意識を後押しすることができるのではないか、ぜひこのチャンスをものにしよう。こういったことを『デジタル田園都市構想』というこの名前の中に盛り込んでいます。ぜひこのチャンスをものにする。そして並行して、財源や権限についても動かしていく。 これが結果につながる大きな道であると思ってます」

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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