「東京のお伊勢さま」と親しまれ、縁結びを願う若者にも人気の東京大神宮(東京都千代田区富士見2丁目)周辺では参道の整備が進められている。地元商店街などは、これをきっかけに参拝者にもっと街歩きを楽しんでもらおうと、様々な取り組みに乗り出した。
東京大神宮は1880(明治13)年、東京における伊勢神宮(三重県)の遥拝殿(ようはいでん)として日比谷に創建された。関東大震災後の1928(昭和3)年に現在の地に移った。日本で最初の神前結婚式を行った神社で、縁結びにご利益があることでも知られ、良縁を願う多くの若者らが参拝に訪れている。
参道は東京大神宮通りと言い、参道の入り口を示す「社号標(しゃごうひょう)」は九段下方面からの目白通り沿いにある。だが、多くの人はJR飯田橋駅西口の飯田橋西口通りを歩いて東京大神宮へ参拝し、再び駅に戻っていく。2020年7月に西口駅舎が開業すると、その流れはより顕著になった。
「参道がいかされず、にぎわいの低下につながる。このエリアの回遊性や滞留性を高めることが課題」。地元住民らでつくる東京大神宮通り・飯田橋西口通り商業連合会の増田勝仁会長(61)はそう語る。
参道では現在、舗装をアスファルトから石畳風にするなど道路工事が進む。参道にふさわしい「和のイメージ」に整備するもので、来年2月に完了予定だ。これを機に、同連合会は「縁結び」をキーワードにして東京大神宮を中心に交流拠点をつくろうと、様々な企画活動を展開している。
参拝者らに街を歩いてもらえるよう、地域の商店や見どころスポットを掲載した「商店街マップ」を約2万5千部作成、配布。10~11月にスタンプラリーを実施し、12月には期間限定で「縁結びベンチ」と名付けた休憩場所を設けた。
また、西口通りと東京大神宮通りの街路灯には東京大神宮と記した提灯(ちょうちん)と、各通りの名前を入れた旗を掲げている。二つの通りに一体感を持たせ、西口通りから来た人が参道の入り口まで歩きたくなるような街を目指す狙いだ。
こうした地元住民の取り組み…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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