縄文遺跡群、改めて世界遺産国内候補に 21年登録目標

 2021年のユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産登録を目指す候補として、文化審議会は30日、「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道と青森・岩手・秋田の3県)を正式に決めた。昨夏にも20年の候補に決まったが、その後、年1枠となる国内候補を絞る政府の調整で、競合した自然遺産が優先されていた。

 縄文遺跡群は三内丸山(さんないまるやま)遺跡(青森市)や北黄金(きたこがね)貝塚(北海道伊達市)、大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)(秋田県鹿角市)、御所野(ごしょの)遺跡(岩手県一戸町)など17の遺跡からなる。紀元前1万3千年ごろから1万年以上にわたり、自然環境に適応しながら採集・漁労・狩猟を基盤として定住を始め、展開させていった生活や祭祀(さいし)のあり方を示す。

 先史時代の遺跡は世界遺産にも少ないといい、審議会の佐藤信(まこと)・世界文化遺産部会長は「東北アジアでの農耕以前の社会における長期にわたる定住や精神文化の展開について、世界的にも評価いただける内容だと思っている」と述べた。(上田真由美)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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