繰り返される性被害者の非難 識者「財布が見えたら盗んでいいのか」

有料記事

聞き手・花房吾早子

 韓国の女性アーティスト「DJ SODA(ソダ)」さんが、大阪での音楽フェスティバルで観客に突然胸を触られたとSNSで声を上げた。これに対し、DJ SODAさんの服装のせいではないかなどという反応が相次いだ。「露出が多いのは危険」「服装を変えるべき」――。内閣府「女性に対する暴力に関する専門調査会」委員で広島大学准教授の北仲千里さん(56)は、どう見たか。

      ◇

 大学の授業でよく学生たちに伝える例があります。「かばんが開いていて、中に入っている財布が見えていたら、盗んでいいのか」「玄関の鍵がかかっていない他人の家に黙って上がり、テレビを見ていいのか」

 性暴力の被害者に対し、「隙があったから」「誤解される服装や言動をしたから」といった言葉が投げかけられがちです。でも、窃盗や住居侵入などと同じように考えてみてください。人の物を盗んだり家に押し入ったりしてはいけないように、人の体を許可なく触ることは犯罪です。

 他の罪なら理解できるのに…

この記事は有料記事です。残り1073文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment