田添聖史
富山県出身の朝乃山に対し、11日、6場所出場停止などの処分が決まった。出身地の富山市呉羽町では関係者らが地区会館に集まり、日本相撲協会理事会の知らせをじっと待った。テレビのニュースで処分内容が伝わると、「厳しい」との声が漏れたが、一様に再起を願い、横断幕を掲げてエールを送った。
「辞めろという話になるかと心配していた。判断に感謝したい」。呉羽地区自治振興会の原島義正副会長(71)は、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
同振興会の関係者らは5月から、寛大な処分を求めて署名を募った。県外の相撲ファンの協力もあって、最終的に1万1549人の署名が集まり、今月1日、協会へ郵送した。子どもの頃から朝乃山を知るという原島さんは「メンタルが弱かったことが今回の行動につながった。新たなスタートと思って精進してほしい」と注文した。
「メンタル弱い」「残してもらって感謝」
朝乃山富山後援会の青木仁理事長(44)も朝日新聞の取材に、「協会に残していただいたことに感謝している。安心した」。朝乃山には「出場停止中の1年間、厳しい稽古を積んでほしい」と期待した。
富山県の新田八朗知事は「県民の期待に応えるためにも、いま一度原点に立ち返り、相撲道に精進し再起されるよう願っています」とのコメントを出した。(田添聖史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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