川村さくら
学校法人「ニッポンアカデミー」(前橋市)とウクライナから避難してきた学生との学費をめぐるトラブルで、群馬県は学生たちが学校を移る時に一時金10万円を支給するなどの支援をすると発表した。16日の定例会見で、山本一太知事が明らかにした。
支援の対象はウクライナから県内に避難している学生ら。同法人から他校へ移籍を希望する学生のほか、他の学校の学生やこれから入学する人も支援する。県は学生と学校とのマッチングを支援し、通訳や相談窓口を通じて心理的なケアもする。前橋市もオンラインでの日本語学習を支援する。
支援にあたっては、国、県、市の3者が事前に協議して役割を分担する。また学生への連絡は出入国在留管理庁を通して一括で行う。学生らが混乱しないよう連携してサポートしていくという。
一方、17日に会見した同法人の清水澄理事長は、学生らはすでに十分な支援を受けているとして、県の対応を「過剰支援」だと批判した。
2月の会見で避難民を「難民貴族」と発言したことについても触れ、「(学費を支払わない)一部の学生の状況を記者に正しく認識してもらうために発した言葉」だったと説明。認識は今も変わらないとした。
その上で、「難民貴族」と発言した際に、記者らにこの言葉を報道しないよう「警告」したとも釈明。報じたメディア側に問題があるとの認識を示し、「みなさん(マスコミ)が負うべき責任」だとも話した。
この発言で法人は、県から行政指導を受けている。(川村さくら)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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