大阪市平野区長吉川辺3丁目の住宅型有料老人ホーム「ヴェルジェ平野南」で17日朝、職員の榊(さかき)真希子さん(68)=同区長吉六反5丁目=が事務室で血を流して倒れ、死亡しているのが見つかった。捜査関係者によると、頭部に殴られたような痕が複数あり、大阪府警が殺人事件として捜査している。
一方、施設の外では、7階の部屋に入居していた男性(72)が、自室の真下にあたる駐車場で死亡しているのが見つかった。自室から転落したとみられ、室内に血の付いたハンマーが残されていたという。府警は、この男性が事件に関与した疑いがあるとみて、経緯を慎重に調べている。
平野署によると、17日午前6時35分ごろ、施設に出勤した女性職員が、駐車場で男性が倒れているのを見つけ、119番通報した。男性の部屋のベランダには脚立が置かれていた。榊さんはこの約30分後、1階の事務室で仰向けに倒れているのが見つかった。榊さんは前夜から1人で当直勤務をしていたという。
捜査関係者によると、男性は施設内で周囲とトラブルを起こし、退去手続きの途中だったとの情報もあるという。
ヴェルジェ平野南で介護サービスを提供している会社によると、7階建ての施設には1人部屋が60室ある。ふだんから夜勤は1人態勢で、緊急時への対応や施設の見回りなどをしている。
現場近くの介護施設で働く20代男性は「朝から物々しい雰囲気でびっくりした。同じ職種だけに、事件がひとごととは思えない。一体何があったのか知りたい」と語った。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル