東京都の中央卸売市場は2018年10月に築地から豊洲に移転しましたが、築地にある場外市場では築地市場の移転後もおよそ460店舗が営業を続けています。場外市場商店街振興組合によりますと、市場移転の直後は客足が1割ほど減少しましたが、現在は回復しているということです。その背景には、老舗店舗が協力して仕掛ける新たな取り組みがありました。
築地場外に店を構えておよそ90年となる近江屋牛肉店は、長年にわたって築地の街で愛されてきた肉を使い、市場の移転後も場外市場の活気を生み出そうと、店から一本路地に入った場所に2019年1月、新店舗をオープンしました。
そこで提供されるのが新たな“街の名物”を目指した、自慢のローストビーフを酢飯に包んだ「特製おにぎり」です。3代目の寺出昌広社長は漬物店や乾物店など築地場外にある老舗に声を掛け、各店舗の自慢の逸品とローストビーフのおにぎりを組み合わせた新たなメニューを開発しています。さまざまな築地場外の店舗との協力で生み出されていく「ローストビーフおにぎり」は、現在10店舗との連携が実現しています。寺出さんは「いろいろな店とコラボして、最終的には460店舗全ての味がそろうような形でこれから築地を盛り上げていきたい。ぜひ来てほしい」と話しています。
市場の移転後も築地の場外市場を盛り上げようという人たちの思いが詰まった“新グルメ”は、これからも新たな味が生まれていきそうです。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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