老舗デパートの紙袋、鹿児島の障害者手作り ソニー創業者が結んだ縁

 白地に青の模様、IWATAYAの文字――。福岡の人にはおなじみのデパート岩田屋」(福岡市)の包装デザインをあしらった手提げ袋が、鹿児島県大隅半島で作られている。「障害者に働く場を提供したい」。そんな思いから33年前に始まった取り組みが、今も続いている。

 障害者支援施設を運営する大崎町菱田の社会福祉法人「愛生会」。敷地内にある作業所で、手提げ袋が製作されている。

 入り口には「株式会社愛生」の看板。手がけるのは主に福祉施設を利用する知的障害者だ。訪ねると、流れ作業ができるように配置された台を囲み、立ったまま黙々と袋折りの作業をしていた。指導員として一緒に働く林豊子さんは「みんなで一つひとつ、心を込めて仕上げています」。

 福岡の老舗デパートと九州の南にある小さな町の福祉施設。結びつけたのはソニー創業者の一人、井深大(まさる)さん(故人)だった。岩田屋を運営する岩田屋三越には、こんな話が伝わる。

 「障害者に就労の機会を用意…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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