聖マリアンナ医科大学(川崎市)を2015~18年度に受験した女性4人が「性別で差別された」として、同大に計約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁(新谷祐子裁判長)であった。判決は、女性を差別する得点調整があったと認定し、「差別を受けない利益を侵害された」として同大に計約285万円の支払いを命じた。
医学部の入試不正は2018年に発覚し、文部科学省の調査で、同大を含む複数の大学で女性や浪人生らを不利に扱っていたことが判明した。同大は差別的な取り扱いを否定したが、同大が設置した第三者委員会は、女性などの点数が一律に低くなっていたことを認定していた。
判決は、第三者委の報告書で、男女別に画一的に得点差が設けられたことや、性別などを黒塗りにした状態の模擬採点の結果が実際の点数と大きく異なったことが認定されたことを挙げ、「性別による得点調整があったことは明らか」と判断。「合理的理由なく女性を差別するもので、違法性は顕著だ」と指摘した。
同大は「判決を確認していないので、コメントは差し控える」とした。(金子和史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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