延期決定から1年。東京五輪の聖火リレーが25日、福島県から始まる。辞退者が相次ぎ、コロナ禍が続く中でランナーに不安や迷いがないわけではない。それでも伝えたい思いがある。
平和や友愛といった五輪の理想・精神を伝え、大会の機運を盛り上げるための聖火リレーだが、これまで逆風が続いた。昨年3月20日にギリシャから日本に到着したものの、リレー出発の2日前、東京五輪の延期が決まった。
「五輪をコロナに打ち勝った証しに」と掲げた安倍晋三前首相は昨年8月に退き、今年に入っても組織委の森喜朗前会長が2月、女性蔑視発言で辞任し、島根県の丸山達也知事は「コロナの感染が拡大しかねない」とリレーの中止検討を表明。著名人ランナーの辞退も相次いだ。
一方、コロナで社会に暗いムードが続くなか、聖火リレーを心待ちにしてきた人たちもいる。大会関係者は「今はコロナで五輪開催への支持率は低いが、リレーが始まれば少しずつ盛り上がる」と期待する。
リレーは121日間かけて約1…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル