聞いたら忘れない「手前みその歌」 仕掛け人の兄妹が伝える発酵文化

 「手前みそ」を辞書で引くと、「自分の事を誇ること。自慢」(広辞苑)と出てくる。元はと言えば、自分の家でつくるみそのことだという。同じようにつくっても全部違う味になる、このすばらしき「発酵文化」を広める兄妹がいる。

 みそのつくり手と大豆がアニメーションの中で踊る。ピアノの伴奏のやさしい旋律が奏でられていく。

 《みそ、みそみそ手前みそ うちで作ろううちの味

 おみそ みそみそ手前みそ うちの数だけみその味》

 軽快なリフレインは一度聴いたらくせになること間違いなし。歌詞の1番は大豆を煮ること、2番はこうじに塩を加えて混ぜること、3、4番は煮えた大豆をつぶして、塩を加えたこうじを混ぜ、団子にして空気を抜き、たるで貯蔵することを楽しく伝える。

 ユーチューブで22万回再生された「手前みその歌」だ。「発酵兄妹」の兄、五味仁さんが仕掛け人となり、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんが企画制作した。作詞作曲は森ゆにさん。アニメには妹の洋子さんも一緒に、兄妹で「出演」している。

実家はみそ屋、でも最初は継ぐつもりはなかった

 兄妹は、実家が甲府市のまち…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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