各地で行われている「女性のリーダーシップ教育」の試みだが、いろいろな段階がある。最初から誰もが「リーダー」を意識するわけではない。地方ではなおのことだ。女性が何かやりたくても、がまんや遠慮をして、あるいは忙しさにまぎれて、そのままになっていないか。一歩踏み出すことが、地域のリーダーにつながるスタートだ。
避難所でがまん「仕方ない」
外資系企業で働いていた石本めぐみさん(51)が宮城県の南三陸・気仙沼地域に来たのは2011年。災害支援のボランティアだった。避難所でよく目にしたのが、女性ががまんしている姿だった。
たとえばある避難所で、男性リーダーたちがパーティションを使用しないと決めた。女性たちは着替えや就寝時のために必要としていた。でも言えない。
「女性は意見を言えない空気感があって。リーダーは男性ばかり」。何百人の女性と話し、違和感はふくらむばかり。「何でそんなにがまんするの?」と聞くと「前からそうだから仕方ない」。外資系企業で男女の差別がほとんどなく、問題があれば口にして解決してきた石本さんにとって、驚きの連続だった。
「仕方ない」を変えないと
「『仕方ない』を変えないと…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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