能登地震 自衛隊による被災地支援の舞台裏 自治体首長らと探る復旧

現場へ! 自衛隊「サイハ」の今③

 被災自治体と緊密に調整して自衛隊を運用する災害派遣は、防衛省では陸海空を束ねる統合幕僚監部(統幕)で扱う。能登半島地震の担当者に話を聞こうとすると、現地へ長期出張中。石川県庁の対策本部で3月4日に会った。

 田中登参事官(58)は「制服組」の自衛官と違い、「背広組」と呼ばれる防衛官僚だ。元日の発災から1月下旬までは東京・市谷の防衛省で、陸海空各自衛隊や他省庁との連携に奔走した。

 まず、陸海空の統合任務部隊(JTF)編成の経緯を聞いた。東日本大震災では発災から3日後だったが、今回は翌日と早かったからだ。

 発災直後の元日夕、防衛省の地下にオペレーションルームが立ち上がり、「制服組」トップの統合幕僚長らがスクリーンの地図に見入った。様々なルートで半島の先の被災地を目指す陸自車両の動きが何本もの線で示され、毛細血管のように伸びていく。だが途中で止まり、先端に次々と「×」が現れた。

 「道路が崩壊し、人命救助の…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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