浪間新太
海外法人に資金を循環させる脱税スキームを会社経営者に提供したとして、法人税法違反などの罪に問われた元税理士、石田秀明被告(61)=大阪市住吉区=の初公判が15日、大阪地裁であった。石田被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
石田被告は大阪市内の不動産会社の元社長2人らと共謀。2014~16年、法人税と地方法人税計約6700万円を脱税したとして起訴された。
検察側の冒頭陳述などによると、石田被告はコンサル会社の元役員と脱税スキームを考案。海外に設けた法人に不動産会社の元社長が経費名目で送金し、大半を元社長のペーパーカンパニーに移した後、現地で現金を引き出すなどして法人税などを免れたとされる。石田被告は送金額の一部計約484万円を手数料として受け取ったという。
この事件では、石田被告のほか、元社長ら5人が同法違反の罪などで起訴され、公判中の1人を除く4人の有罪が確定している。石田被告は今年2月、出国先のシンガポールから帰国したところを大阪地検特捜部に逮捕された。(浪間新太)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル